太陽光・オール電化コラム

蓄電池の相場価格について

  • 2022/06/02
  • 家庭用蓄電池

本日は「蓄電池の価格」について解説します。

蓄電池に興味がある、または導入を検討されている皆様は、「蓄電池に興味あるけど、相場ってどのくらいなの?」、「高いっていうけど、なんとなくでしか分からない…」、「カタログ見たら信じられないくらい高い価格だったんだけど…実際どうなの?」といった疑問をお持ちになったことはないでしょうか。

蓄電池の価格は各施工販売店の状況やその他サービスなどによって異なります。したがって、本記事では皆さまが適切な価格で蓄電池を購入いただけるよう、まずは判断軸の1つとなる「相場感」を知っていただければと思います。ぜひ最後までお読みください。

蓄電池の導入費用はどのくらい?

GoogleやYahoo!といった検索エンジンを使って、「蓄電池」と打つと必ずセットで出てくるワードが「価格」、もしくは、「金額」になります。調べる人が多ければ多いほど、推奨ワードとして出てきます。つまり、蓄電池の価格について興味関心のある人がそれだけ多いということでしょう。

ネットで調べると、ピンキリでその価格が出てきますが、実際のところ、一般的に蓄電池の相場はどのくらいでしょうか。それをお伝えする前に、家庭用蓄電池設置にかかる費用の内訳を知らなければなりません。費用の内訳は大きく分けて4つです。

  1. 本体価格(※本体とは別にパワコンが必要な場合もあります)
  2. 工事費用:基礎工事、設置工事など
  3. 保証費用:工事瑕疵費用や自然災害費用など
  4. アフターサポート費用

蓄電池の価格を調べる際には、その価格が「1~4全てを含んだ価格なのか?」という視点を持つことが重要になります。何故なら、上記1~4のいずれかが抜けた状態で価格が表示されているケースもあるからです。

例えば、「ネット通販 蓄電池」などで調べていただければお分かりいただけるかと思いますが、蓄電池価格が聞いているよりもかなり安い場合があります。この場合、工事費用やアフターサポート、保証費用などが抜けており、本体のみの価格が表示されていることがあるのです。会社によって表示方法が異なりますので、注意書きをしっかり読むか、分からなければ問い合わせするように気を付けてください。

それでは、上記を踏まえたうえで、家庭用蓄電池の相場は下記の表にまとめました!

(※下記の表に記載してある設置費用は「本体価格+工事費」となります)

蓄電池の容量 設置費用(本体価格+工事費)
4~7kWh 約90万~200万円
8~11kWh 約150万~300万円
12~16kWh 約220万~400万円

(*4人暮らしのご家庭の場合、一般的に5kWh~7kWhが目安となります)

もちろん、施工販売店によって価格差はありますが、容量別の価格相場は上記の通りになります。ご覧の通り、価格は蓄電池の容量が大きくなればなるほど、そのお値段は高くなる傾向にあります。しかし、蓄電池のタイプ(例:全負荷 or 特定負荷)や施工性によっても異なってきますので、あくまで目安としてお考えいただければと思います。

蓄電池を選ぶ際は、その機能性や施工性等と価格のバランスを考慮しながら、ご家庭に合った蓄電池を選ぶようにしましょう。また、繰り返しお伝えいたしますが、蓄電池の購入をご検討される際は、本体価格以外にどのような費用がかかるのか押さえておく必要があるでしょう。

ネットといった購入方法の選択が増えるのは良いことですが、購入の判断基準が分からないといったお声も沢山いただくようになりました。やはりご家庭に合った最適な蓄電池を選ぶ際には、やはり専門家に聞くのがベストでしょう!

何故、蓄電池の価格は高いのか?

「蓄電池って電気を貯めるだけなのに、どうしてこんなに高いのかしら」

と、ご検討された人であれば1度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。「高機能」・「高技術」といった理由を想像されるかもしれません。確かに、最近の蓄電池はAI搭載の商品も出ていますので、その点において高度な技術が使われているのは間違いありません。

しかし、最もコストがかかっているのは、その「原材料」に起因するのです。

現在流通している家庭用蓄電池の多くは「リチウムイオン電池」を使用していますが、主に「炭酸リチウム」と「コバルト」といった原材料が使われています。

これら2つはリチウムイオン電池を作る上で欠かせないものです。ですが、日本はこれら原材料のほとんどを海外からの輸入に頼っています。加えて、これら原材料の生産方法はアナログのため、生産量が限られています。

例えば、レアメタルである「コバルト」は、コンゴ民主共和国やロシア、オーストラリア、カナダといった国から多く産出されます。その中でも、コンゴ民主共和国が占めています。コンゴ民主共和国の1人当たりのGDPは日本の80分の1程度しかなく、少なくとも裕福な国とは言えません。

国際人権NGOの「アムネスティ・インターナショナル」の調査によると、コンゴ産コバルトの20%は南部の鉱山を手掘りで採掘されており、4万人の子供たちが働いていると推測されており、「児童労働」問題として非難されています。このような事情から需要に合わせて供給量を増やす臨機応変な対応ができません。したがって、大量生産が難しく、価格が上がってしまうのです。

また、「炭酸リチウム」ですが、日本は100%輸入に頼っており、「炭酸リチウム」の世界最大の生産国は南米のチリで、日本はチリから80%を輸入している状況です。

この炭酸リチウムの生産には非常にアナログな手法で生産されています。

世界最大の産出場所であるアタカマ塩湖では、かん水を1年間天日干しにすることで炭酸リチウムを作っています。また、炭酸リチウム世界シェアNo,1企業(SQM)では、1年間天日干しにされた原料から不純物を取り除き、半自動化された機械で粉末状にし、生産を行っています。世界トップクラスの企業ですら、非常にアナログ方法でしか生産を行うことができないため、コバルト同様、大量生産が難しいのです。

上記の理由からその希少性が高いため、「炭酸リチウム」や「コバルト」を使用するリチウムイオン電池の価格は高くなってしまうのです。

今後蓄電池の価格は下がっていくのか?

上述したように価格が高い理由は「原材料」に起因しました。それでは、これを踏まえた上で、「蓄電池の今後の価格」について解説してまいります。まずは現在まで蓄電池の価格がどのように変化してきたか見ましょう。

【リチウムイオン電池の価格推移(単位:円/kWh)】

参照元:経済産業省「生産動態統計一覧」(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/result/ichiran/08_seidou.html#menu6)

上記のグラフを見ると、2009年と2020年では約3.4円安くなっており、次第に価格が下がっていることが分かります。この要因の1つとして考えられるのは、技術進歩や国後押しが背景にあります。

では、今後蓄電池の価格はどうなっていくのか。結論、現時点で蓄電池は既に十分安くなっており、残念ながら今後のコストダウンは期待できません。むしろ上がっていくと予想されています。

何故なら、「炭酸リチウム」や「コバルト」といった原材料は海外に輸入を依存しているため、その価格は市場に強く影響されます。それを示すかのようにリチウムイオン電池の価格は下がるどころか、上がっています。また、コロナによる物流の滞りや半導体不足といった外部環境の変化にも影響を受けています。

したがって、蓄電池を購入するタイミングを間違えないため、後悔しないためにもベストな時期を専門の販売店と相談する必要があります。もし今、蓄電池の導入をご検討されている人がいらっしゃいましたら、ぜひお近くの専門家にご相談くださいませ。最後までお読みいただき誠にありがとうございました。