太陽光・オール電化コラム

蓄電池の経済メリットについて

  • 2022/06/02
  • 家庭用蓄電池

本日は「蓄電池の経済メリット」について解説します。

本日は最も関心のあるテーマの1つ「蓄電池の経済メリット」について解説していきます。年々、需要が高まる家庭用蓄電池ですが、「元が取れない」と導入を見送りされる人もいらっしゃいます。

本当にそうなのでしょうか?本記事はそんな疑問にお答えするため、蓄電池導入による経済メリットに焦点を当てます。蓄電池の導入を検討されている人は、ぜひ検討材料として本記事をご活用ください。

蓄電池の役割とは

本題に入る前に、前提として知っておくべきことを本章ではお伝えします。「手っ取り早く結論が知りたい!」と思われるかもしれませんが、まずは蓄電池の基本的な役割について説明します。既にご存知な方は次章まで飛ばしていただければと思います。

蓄電池の主な役割は2つあります。1つは「停電対策(防災対策)」、そして、2つ目は「太陽光発電の有効活用」になります。

①停電対策(防災対策)

近年、自然災害の発生件数は増加傾向にあり、災害の多い日本では停電対策は必須になります。下記の図は、直近の自然災害による停電状況を示したものになります。

例えば、2016年4月熊本地震では、停電戸数は約50万戸。5日にわたり連続して停電が発生しました。また、記憶に新しいところですと、2018年9月関東で発生した台風21号の影響により、約240万戸の停電が発生しました。

日本は自然災害が多い国のため、その対策は世界トップレベルです。しかし、上記の図から言えることは、「インフラが凄い(停電しにくい)=対策しなくていい」という訳ではありません。

自然災害の多い国だからこそ、「万全の準備をしておきたい」、「安心レベルをもっと上げたい」というニーズが増え、近年特に家庭用蓄電池の需要が伸びてきました。

➁太陽光発電の有効活用

とはいうものの、自然災害による停電が少ない地域では、上記の理由だけで購入することは少ないです。それでは、そのような地域でも購入が増えている理由は「もっと太陽光発電を賢く使いたい!有効活用したい!」といったニーズです。

太陽光を設置しているお客様は、余剰電力を蓄電池に貯めておき、太陽光で発電できない夜間の時間帯に使います。太陽光で発電した電気を余すことなく活用することができるため、特に卒FITのお客様から選ばれています。

①や➁のような背景もあり、家庭用蓄電池の需要は今後も伸びていくと予想されています。一般社団法人日本電機工業会が毎年発表している、「定置用LIB蓄電システムの出荷実績」の統計データを見ると確認することができます。

 

出典:一般社団法人 日本電機工業会(https://www.jema-net.or.jp/Japanese/data/jisyu/pdf/libsystem_2021kamiki.pdf)

東日本大震災が発生した2011年度では蓄電池の出荷台数は約2,000台でした。そこから、2020年度では約12万7千台まで出荷台数が増えています。2011年比較だと、なんと“63倍”にまで跳ね上がっています。それだけ急成長している市場ということ、また、需要が伸びてきているという訳なんですね。

太陽光発電の経済メリット

現在、太陽光発電の設置コストは25万円(〜28万円)/kW前後と言われています。つまり、5kWの発電設備の場合、約125万円〜140万円となります。では、発電コストはどうでしょうか。下図はSHARPのシミュレーションを使用した結果になります(https://jp.sharp/sunvista/inquire/simulation/compare/)

条件として、5kWのパネル設置、毎月支払う電気料金は1万円(一般家庭の平均)、そしてローン支払いした場合となります。屋根の形状や向き、大きさなどによって設置できるパネル量や発電量は異なりますが、神奈川県にある一般的なお家でシミュレーションを出しています。

そうすると、設置費用は140万円(※一括支払い)、年間発電量は6943kWhと出ました。1年間のみで発電コストを計算しますと、次のようになります。

1,440,000円÷6,943kW≒207.4円/kWh 

つまり、発電コストは1年間で約200円/kWhであることが分かります。

ただし、これは1年間の場合です。それではFIT期間と同様に10年間で考えてみましょう。

10年間の発電コストを考えれば、次のようになります。

1,440,000円÷(6,943kW×10年間)=20.7円/kwh

メリットが出ていることを示すには、電力会社から購入している電気の料金と比較する必要があります。そこで、東京電力の従量電灯Bプランの料金単価と比較します。

[東京電力の従量電灯Bプランの料金単価(2022年5月20日時点)]

出典:東京電力より

上記の表に加え、太陽光発電で賄った場合の発電コストの推移表を作成しました。

※注1.分かりやすくするために、発電劣化を考慮せず計算しています

[太陽光発電でお家の電気を賄った場合(条件:年間発電量694300kWh、設置コスト144万円)]

そうすると、7年目の発電コストは東北電力の第3段階料金(30.57円)より安くなり、8年目で第2段階料金(26.48円)を下回り、11年目になると第1段階料金(19.88円)よりも安価になります。

また、30年間支払い続ける電気代を計算すると、下図になります。電力会社に支払う電気料金を毎月1万円と仮定した場合、30年間で約360万円も払うことになります。下図は30年間、電気料金が一定であることを条件としていますので、1章でお伝えしたように、「再エネ賦課金の上昇」や「燃料調整費の変動」を加えると、更に負担額は増えていきます。

以上のことから、太陽光発電で発電した電気を使ったほうが”お得”なのです。

(※上記シミュレーションは説明のために、その他必要な要素等を含めずに計算しています)

[支払う電気代のシミュレーション表]

 

蓄電池の経済メリット

さて、長くなってしまいましたが、ここからが本題となります。上記までの計算は「発電した電気をご家庭ですべて消費した場合」になります。

ですが、ご存の通り、太陽光発電は日が沈んだ後は発電できません。したがって、足りない分は電力会社から購入します。固定価格買取制度により、設置してから10年目までは余剰電力は高い価格で電力会社に買い取ってもらえますが、11年目以降は買取義務がなくなるため、一般的に大手電力会社では10円以下での買取を既に公表しています。

「発電した電気をすべて自家消費する」ためには、電気を貯める蓄電池の存在が不可欠となります。蓄電池があれば、太陽光が発電しない時間帯に貯めた電気を流すことで、ご家庭に電気を供給することができます。

では、蓄電池の経済効果を検証するためには、蓄電池を導入した場合としない場合をシミュレーションするのが手っ取り早いでしょう。分かりやすく説明するために、細かい条件は簡略化させていただきます。

<条件(2022年5月20日現在)>

・東京電力従量電灯Bプラン/契約アンペア30A

・再エネ賦課金3.45円/kWh

・5月の電気使用量436kWh(4人暮らしの平均)でシミュレーション

⇒シミュレーション結果はこちら(https://kepco.jp/mp/simu/Result)

・年間発電量6943kWh

・設置コスト300万円(太陽光5kW+蓄電池9.8kWh)+点検料3万円/4年に1度

・発電劣化は考慮せず、また、電気料金は毎年1%上がると仮定

[電力会社から購入した電気を使用する場合]

[太陽光発電+蓄電池を導入した場合]

上記の「購入単価」と「発電コスト」を比較してみてください。今後電気料金が毎年1%ずつ上昇していくと仮定すると、設置後14年目以降は購入コストよりも発電コストのほうが安くなっています。

とはいえ、蓄電池を含む設置コストはまだまだ高いことが分かります。但し、シミュレーションをすると長期的な視点ではありますが、いずれは購入コストよりも発電コストのほうが安くなる可能性があり、「元が取れない」とは言い切れないのです。

経済メリットの視点は必要ではありますが、その他のメリットにも目を向けることが大切です。冒頭でもお伝えした蓄電池は停電対策として、「命を守る保証機器」としての役割もあります。今後上昇していく電気代のことも踏まえ、総合的に判断することが大事です。

最近、国や地方自治体の補助金がでており、安く蓄電池を購入することができます。「高い」という理由で諦めるのはもったいないです。ぜひお近くの販売店にご相談ください。

今回、シミュレーションをしてきましたが、ご家庭の大きさや使用電力量によってシミュレーション内容は異なります。また、太陽光発電・蓄電池の設置容量によっても計算結果は異なります。「自分の家では本当に電気代削減の効果はあるの?」と疑問をお持ちの方もいるでしょう。

弊社ではご相談は無料でさせていただいております。「ちょっと気になる」「本当にメリットでるの?」と思われる方は、ぜひ1度お問い合わせください!本日も最後までお読みいただきありがとうございました。