蓄電池の設置工事の流れとその費用について
- 2022/06/02
- 家庭用蓄電池
本日は「蓄電池の工事とその費用」について解説します。
蓄電池をご検討されている人であれば、どういった手順で工事が進むのか?
また、どのくらいの費用感なのか気になるところでしょう。
蓄電池を設置する際の「工事」とその「相場価格」について解説していきます!
Table of Contents
設置工事の流れについて
蓄電池の設置業者に依頼すると、まず初めに現地調査や基礎工事があります。その後、蓄電池本体と周辺機器の取付が行われ、これらを経て、充放電ができるように配線工事を行い、完成となります。
蓄電池の設置には複数の工程がありますので、5つのステップに分けて、各工事内容の詳細を説明していきます。このステップを知っておくで、設置工事の大まかな流れを把握することができます。
1施工業者による現地調査&打ち合わせ
2設置場所に基礎(土台)をつくる
3蓄電池本体の据付と周辺機器の工事
4配線工事
5最終チェック(設定と動作確認)
①施工業者による現地調査&打ち合わせ
販売施工業者が決定したら、担当者と現地調査や打ち合わせです。蓄電池やパワコンの設置場所やその方法、配線経路など具体的な工事内容を打ち合わせします。この打ち合わせを綿密に行うことで、ズレのない工事が実現できます。
主なお打ち合わせ内容と確認すべき事項
- 蓄電池やパワコンをどこに設置するか
- 配線経路の確認
- どのように設置するか
- 着工日と工事完了日の予定
- 工事中に停電する時間帯の確認 など
蓄電池の種類や工事に使用する材料は、導入費用に関わるものです。つまり、施工業者の担当者とよく話し合って、不明点を1つずつ丁寧に解消しなければなりません。
②設置場所に基礎(土台)をつくる
蓄電池を屋外に設置する場合は、前もって設置する場所にコンクリート基礎(土台)を作る必要があります。
蓄電池は非常に重い機器なので、安定した設置場所を確保しなければいけません。
ただし、蓄電池を屋内に設置する場合には基礎は必要ありません。
蓄電池は室外機くらいの大きさではありますが、本体に内蔵されているコンピュータのため、その分重量が大きいです。倒れてくる危険性を考慮し、この基礎はしっかりつくる必要があります。打ち合わせの際に、どのように設置するのか確認すると安心です。
③蓄電池本体の据付と周辺機器の工事
基礎工事が終われば、次に蓄電池本体の設置と周辺機器の取付作業になります。
納品された蓄電池を組み立て、倒れないように基礎へボルトでしっかりと固定します。
蓄電池の種類によって異なりますが、蓄電池本体の重量はおおよそ70kg~250kg程度あります。
屋内設置の場合でも、壁面へボルト等でしっかりと固定し倒れないように設置します。
また、蓄電池の種類によっては、太陽光専用の既存のパワコンを撤去する必要があるので施工業者に確認する必要がります。また、家中に電力を供給できる全負荷型蓄電池の場合、各部屋に電気を送るための分電盤の設置工事があります。
④配線工事
機器の設置・取付が完了すれば、次に配線工事に移ります。主な工事内容は下記になります。
配線工事はお家の電気供給に関わる工事ですので、打ち合わせ時点で念入りに確認するように心掛けましょう。
主な配線工事の内容
- 蓄電池に電気を蓄えるための配線工事
- 蓄電池内の電気を各配線に送るための工事
- モニターを稼働させるための配線工事
- 停電時、蓄電池から各部屋に電気を送るための配線工事
- 既存の太陽光発電と蓄電池をつなぐ配線工事
太陽光発電システムをすでに導入している方であれば、蓄電池とシステムをつなぐ配線工事も必要になります。
所要時間は配線の数や構造によって異なるので、目安時間を確認しておきましょう。
⑤最終チェック(設定と動作確認)
最後は蓄電池が問題なく動作できるかのチェックです。モニターや蓄電池を操作しながら動作を確認します。
天候や設置場所にもよりますが、着工から運転開始までにかかる日数はおよそ2〜5日程度になります。
簡易基礎工事の場合であれば、数時間程度で終わるケースもあります。工事の終了予定日もお打ち合わせの段階で確認しておきましょう!
設置工事の価格相場について
基礎工事や配線工事など、それぞれの工程でかかる費用は販売施工業者によって異なります。また、自社で工事部を抱えているのか、または、他社に任せているのかも違います。
したがって、その会社が本当に信頼できる業者かどうか見極める必要があります。その判断軸の1つとして、価格相場を知っておくことは重要です。価格が安すぎても、高すぎても何かしらの理由がありますので、まずはその基準を知るのがよいでしょう。
下記の図は、経済産業省(2020年)の報告資料に掲載されていたものです。
こちらを見ると、蓄電池の容量に関係なく、1件あたり平均33万円に分布しています。ですが、経済産業省の資料が指摘しているように、工事費のばらつきが見られるため、平均から大きく離れた価格の場合は、内訳をしっかりと確認するようにしましょう。
工事の内訳は主に下記の4つになります。
- (屋外の場合は)基礎工事費
- 設置・交換工事費
- 配線工事費
- その他の諸経費
販売店によっては本体価格に基本工事費が含まれている場合もあり、別途費用を支払わなくても設置できることもあります。しかし、基本工事費に含まれない作業が発生すると、追加費用を請求される可能性があります。
したがって、設置方法や既存機器の有無も伝えた上で、かかる費用それぞれの内訳をチェックし、最終的にかかるコストを明確にしておくことをオススメしています。
出典先:経済産業省,「蓄電システムをめぐる現状認識(2020年11月発刊)」(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/storage_system/pdf/001_05_00.pdf)
ご家庭ごとに設置費用や工事費用は異なるので、設置するかどうかは決まっていないが詳細な料金だけでも知りたいという方はぜひご相談くださいませ。最後までお読みいただき誠にありがとうございました。