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太陽光・オール電化コラム

太陽光発電のメンテナンスを放置するとどうなる?

  • 2022/06/02
  • 太陽光発電メンテナンス(O&M)

太陽光発電に対してメンテナンスフリーで放っておいても発電するというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

実際に太陽光発電は放っておいても発電を行いますが、機械設備の為、長期間放置していると劣化による故障が起こってしまうこともあります。

また、それに気づかず故障を放置してしまうことで、自然災害に繋がったり、FIT認定が取り消されて売電収入を得ることができなくなったりと、大きな損害を受けるケースも存在します。

では、それらの被害を防ぐためには、どの程度のスパンでどの様なメンテナンスを行う必要があるのでしょうか?

今回は、太陽光発電のメンテナンスを放置することで起こる被害、またそれらの被害を防ぐためのメンテナンスについてご説明させていただきます。

是非、最後までご覧ください。

太陽光発電は劣化する

太陽光発電はメンテナンスフリーだとお考えの方も多いのではないでしょうか?

実際に、太陽光発電は放っておいても発電を行います。

しかし、メンテナンスを怠り放置を続けると設備は劣化してしまいます。

ここでは、太陽光発電のメンテナンスを放置し続けることで起きる設備の劣化についてご説明します。

太陽光パネル

太陽光パネルは、太陽光発電設備のなかでも非常に占める割合の大きい設備であり、その分劣化が進みやすい設備でもあります。太陽光パネルの劣化においては主に機器自体の劣化と外的な力が加わることによる損傷の2種類があります。

機器自体の劣化では、配線の腐食や層間剝離などが挙げられます。

層間剝離とは、太陽光パネルのセルの部分と表面のガラスの間に隙間ができてしまう現象です。隙間が生まれた部分に関しては、電力抵抗が発生してしまう他、白く変色してしまうことで発電効率が低下してしまうなどにより、全体的に発電量が低下してしまいます。

この、層間剝離は太陽光パネル内に水気が入ることで発生してしまう現象ですが、同じく湿度の高い場所では、回路や配線自体の劣化も起こりやすくなってしまいます。太陽光パネルを熱や湿気から守る封止材やバックシートなどが劣化することにより硫酸ガスが発生してしまうためです。これらの劣化により、太陽光発電設備の発電量は大きく低下してしまいます。

外的な力が加わることによる損傷としては、太陽光パネルの破損や変形などが挙げられます。

自然災害などが起こることにより、太陽光パネルに枝やゴミ、その他大きな物体が接触することで、傷がついてしまったり、最悪の場合変形や割れを起こしてしまったりする可能性があります。変形がひどい場合や割れを起こしてしまった場合にはほとんどのケースでパネルが交換となってしまいます。

パワーコンディショナー

パワーコンディショナーは直流の電力から交流の電力への変換や、電力会社への逆潮流を行うための電圧の調整など、様々な機能を備えた精密機器です。

それゆえ、寿命は太陽光発電設備の法定耐用年数の17年を下回る10~15年程度であり、パネルと同様に劣化しやすい設備となっています。主な劣化の箇所としては、コンデンサーや半導体などであり、パワーコンディショナーも湿気が多い地域ではより劣化が早くなってしまう傾向にあります。

これらの設備以外にも、架台やキュービクルなど様々な設備において使用に伴う劣化は進んでいきます。

太陽光発電のメンテナンスを放置するとどの様なトラブルが起きる?

先程ご説明した劣化の段階であれば、最悪の場合でも太陽光発電の発電が停止する程度であり、被害の範囲はそこまで大きくはありません。しかし、これらの故障を放置し続けることで、取り返しのつかない事故が起きてしまう可能性があります。

実際に、太陽光発電が強風により破損し、内部の樹脂部分から発火し火災に繋がったという事故も報告されており、大きな発電所であればあるほどトラブルが発生した際にはその被害範囲も大規模になってしまいます。こういった劣化・故障による二次被害を防ぐためにも定期的なメンテナンスは必要と言えます。

メンテナンスを放置するとFIT認定が取り消される可能性も

また、メンテナンスを放置することで売電が出来なくなってしまうことも考えられます。

FITによる売電を行っている太陽光発電は全て、改正FIT法によりメンテナンスが義務化されているためです。 

改正FIT法とは、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」のことであり、別名「固定価格買取制度」とも呼ばれています。

この法律はFIT売電を行う全ての太陽光発電に適用されており、その中で4年に1回のメンテナンスが義務化されています。メンテナンスの項目は明確に定められていませんが、メンテナンスを行わないと、最悪の場合FIT認定を取り消されてしまう可能性があります。

太陽光発電にはメンテナンスが必要

ここまでで、太陽光発電のメンテナンスが必要なことはお分かりいただけたと思います。

では、メンテナンスを行うとなった際に、どういった項目がメンテナンスの対象となるのでしょうか?

ここでは、太陽光発電の点検箇所やそれぞれの点検内容についてご説明します。

一般的に、太陽光発電のメンテナンスでは、日本電機工業会(JEMA)と太陽光発電協会(JPEA)により公表されている「太陽光発電市システム保守点検ガイドライン」が一般的な基準となる場合が多いようです。

上記の資料では、メンテナンス項目と内容に関して以下のように記載されています。

メンテナンス項目メンテナンス内容
太陽光設置スペース・周辺環境 ・フェンスなど太陽光発電設備の周辺設備
パワーコンディショナー・ディスプレイ表示 ・内部劣化や汚れ ・冷却機能の作動 ・設置環境
基礎・土台・き裂や腐食 ・傾き
筐体・錆びや腐食 ・ゴミや水の侵入
配線・擦れや断線 ・損傷や消耗
電線路・腐食や消耗
架台・錆びや腐食、変形 ・杭の抜けや腐食
太陽光パネル・焦げ跡 ・き裂や破損 ・表面の汚れ ・変形や位置のずれ
その他・発電量やデータのチェック ・太陽光発電設備全体の清掃

これらの内容について、目で確認する「目視」や計測器などの機械を用いてデータで確認する「測定」にて点検を行います。そして、不具合が見つかった場合には、該当する設備や部品の交換・修理を行います。

メンテナンスは基本的に4年に一度の点検を行います。しかし、「目視」による点検は専門の業者に頼まなくても出来るものである為、発電所を所有されている方が定期的に日常点検として行うことも可能です。また、4年に一度のメンテナンスに関しても、積雪が多い地域や台風などによる被害が多い地域などでは、よりこまめにメンテナンスを行うことがおすすめです。

実際に、上記の内容の定期点検に要する費用は3万円ほどであり、修理などが実際に必要になった場合でも簡単なものであれば5万円程度で済む場合もあります。

しかし、設備が故障した際の交換となると、パワーコンディショナーであれば30~40万円ほど必要になり、また故障による二次被害が起きた際にはそれ以上の多額の費用負担が必要になってしまうこともあります。

そのため、太陽光発電のメンテナンスが義務化されているかどうかにかかわらず、定期的なメンテナンスを行うことがおすすめです。

ここまで、太陽光発電のメンテナンスについてご説明させていただきました。

確かに、太陽光発電はメンテナンスをせずに放っておいても、一定の期間であれば発電し続けます。

しかし、メンテナンスを怠ることで、将来的な費用負担や思わぬトラブル等を招く可能性があります。

それらの被害による損失を未然に防ぐためにも、是非太陽光発電の定期的なメンテナンスをご検討ください。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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